◆スカ/ロックステディ/レゲエの重要レーベル、Treasure Isle(トレジャー・アイル)のロゴTシャツ。EUインポート品
元警官で酒屋店主という異色の経歴を持つ Duke Reid(デューク・リード)が設立したスカ/ロック・ステディ/レゲエのレコード・レーベル、Treasure Isle(トレジャー・アイル)のロゴTシャツを入荷!
デュークは警官を辞めた後、「Tresure Isle Liquer and Grocery」」という酒屋・日用品店を営んでいたが、この店を宣伝するために地元のラジオ局でジャズ、ブルース、R&Bのラジオ番組「Tresure Isle Time」を始めた。番組のテーマ曲はTab Smithの「My Mother's Eyes」。この番組が好評を博したため、彼はサウンドシステム「Trojan(トロージャン)」を立ち上げ、アメリカの音楽をプレイするようになる。このサウンドシステムは、Tom The Great Sebastian(トム・ザ・グレート・セバスチャン)をはじめとする当時の人気サウンドシステムを打ち破り、50年代後半にはコクソン・ドッドの「Down Beat(ダウンビート)」と共にジャマイカの2大人気サウンドシステムに成長させた。その後、店をキングストンのダウンタウンにあるボンド・ストリート33番地に移転し、木造のレコーディング・スタジオを併設して、店名と同じレーベル「Treasure Isle(トレジャー・アイル)」を立ち上げた。デュークは、常に銃を2丁携帯するルード・ボーイでもあった。
トレジャー・アイルは、プロデューサーのデュークとエンジニアの Byron Smith(バイロン・スミス)の下、数々のスカ/ロックステディ/レゲエのヒット曲を生み出したが、特にロックステディの傑作を発表した。Studio One(スタジオ・ワン)から引き抜いたサックス奏者の Tommy McCook(トミー・マクック:The Skatalites(スカタライツ)の創設メンバー)が中心となったTommy McCook & The Supersonicsが、その頃のほとんどのバックを務めている。Stranger Cole, The Techniques, Justin Hinds and the Dominoes, Alton Ellis and the Flames, The Paragons, The Jamaicans, The Melodians, The Silvertones etc... がヒットを飛ばした。
トレジャー・アイルの功績の一つは、Dub(ダブ)の発見や発明のきっかけを作ったことである。だが、これには2つの説が存在する。
(1)1968年、King Tubby(キング・タビー:「ダブの発明者」とされる)はトレジャー・アイルで、原盤のカッティング技師として働きはじめる。ある時、デュークからサウンドシステムでDJ(ディージェイ)がトースト(曲に合わせてしゃべること)するために、歌ありのヒット曲からヴァージョン(歌なしのインストトラック)を作るように頼まれる。その際、様々な音の効果を加えて全く別のヴァージョンを作れることを発見した。これがダブの発見と発明である。タビーは意識的にカットイン・カットアウトをしたアセテート盤を作り、自身のサウンドシステムでかけた。ホームタウン・ハイファイ(タビー自身のサウンドシステム)の専属DJであったU-Roy(U・ロイ)が、タビーの作るヴァージョンに合わせて、ロックステディの歌の抜けた部分でトーストしていくスタイルが大いに観客に受けた。(Wikipedia参照)
(2)サウンドシステムのプロデューサーである Rudolph 'Ruddy' Redwood(ルドルフ・"ラディ"・レッドウッド)が、トレジャー・アイル・スタジオに The Paragons の「On The Beach」(大ヒット曲!)のレコーディングを依頼。その際、前述のエンジニアのバイロン・スミスが誤ってボーカルなしのインストゥルメンタルだけをプレスしてしまう。ルドルフは自身のサウンドシステムのパーティーでヴォーカルなしのこのヴァージョンを回すことにした。すると、このリズム主体のサウンドが観客に気に入られ、インストゥルメンタル・ヴァージョンは瞬く間に大ヒットとなった。これはDJがトーストするために最適であった。これがダブの発見であり、ルドルフは「ダブの発見者」として知られている。ヴァージョン人気はキング・タビーの目に留まり、ダブの発明と発展へと繋がっていった。またヴァージョンはリミックスへと発展していく。(海外サイト参照)
1967年7月28日、デュークはアイランド・レコードと契約し、イギリスに Trojan Records(トロージャン・レコード)を設立する。このレーベルはジャマイカの音楽を世界に広げるきっかけとなり、スカ/ロックステディ/レゲエのUKムーブメントのシンボルとなった。
1970年には、レゲエDJである前述のU・ロイとデュークは、トレジャー・アイルのロックステディ・リディムを使い「Wake The Town」、「Wear You To The Ball」、「Rule The Nation」の3曲を7インチレコードを発表。同年のジャマイカン・ヒット・パレード(Jamaican Hit Parade)のチャートで1~3位を独占し、ジャマイカの音楽史にその名を刻むことになった。これらの録音は DJ(ディージェイ)という音楽の形を確立し、翌年1971年に発表されたU・ロイのアルバム『Version Galore(ヴァージョン・ギャロア)』は、世界初のDJによるアルバムとして知られている。
1968年、Island Records(アイランド・レコード)と提携していたレコードショップMusiclandの経営者、Lee Gopthalによってイギリスに設立されたスカ、ロックステディ、レゲエ、ダブに特化したレーベル、Trojan Records(トロージャン・レコード)。ジャマイカのレーベルであるGay FeetのUK国内ディストリビューターとしてのGeyfeetレーベルや、Blue Catの他、多くのサブレーベルを持っていることでも知られます。
この “トロイの木馬”という名前は、ジャマイカで Coxsone Dodd(コクソン・ドッド=Studio Oneの創立者)とライバル関係にあった Duke Reid(デューク・リード)のサウンドシステムとして使用されていたイギリス・クロイドン工場製の Trojanトラックから名付けられました。 1970年には、Lee Perry's Upsetters、Bob and Marcia、The Cimarons、Desmond Dekker、Bruce Ruffin、Nicky Thomas and Dave、Ansell Collinsといったアーティストがミュージックチャートで成功を収めました。
Trojanの主な役割は、新しいアーティストの発掘ではなく、アイランド・レコードの姉妹レーベルとしての役割で、商業的な成功をもたらしたのは「Tighten Up」「Club Reggae」「Reggae Chartbuster」といった Duke Reid (Trojan)、Byron Lee (Atrantic)、Leslie Kong (Island) などを収録した人気の高い特価品コンピレーションシリーズでした。 またTrojanレーベルの中でも「レゲエ」という名称を曲の中で紹介したToots and the Maytals(トゥーツ・アンド・ザ・メイタルズ)は、イギリスでのレゲエの人気を生み出しました。
これらのTrojanの音楽は、モッズ、スキンヘッズ、Oi! などのイギリスのサブカルチャーにおいて特に人気を獲得し、Trojanのトレードマークは Lonsdate(ロンズデイル)のTシャツ/スウェットや Fred Perry(フレッド・ペリー)のポロ、サスペンダー、Baracuta(バラクータ)のハリントンジャケット、MA-1(エムエー・ワン)フライトジャケット、Dr.Martens(ドクターマーチン)のブーツ、ドンキージャケット等と共に、シンボリックなアイコンでもありました。